投資信託を検討する際や購入した際に目論見書や報告書を見ると、そのファンドの成績が確認できます。報告書は一見専門用語が並び、見方がわかりづらいことも多いです。大切な資産を預けるファンドの方針のようなものが報告書なわけですから、きっちりと自分の力で読み解けるようになりたいところです。
報告の中では運用実績はもちろんのこと、その後にある「今後について」や、投資の対象についてチェックが必要です。投資信託が、どういう方針で運用され、どういうリターンを狙っているのか、基本的な姿勢を読み取れるようになりましょう。
信託された資産を預かり運用する運用会社はどんな会社なのでしょうか?
たとえば国内であれば、さわかみファンドは有名です。長期運用の老舗会社ですね。海外であれば、バンガード(セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド)やフィディリティ(フィデリティ・USハイ・イールド・ファンド)やピクテ(ピクテグローバルインカム株式ファンド)など認知度が高いです。このように米国に籍をおき50年以上の歴史を誇る老舗の運用会社が多数存在し、日本のお金を預かり、世界で運用するのです。
彼らのような老舗大手が分散する先として、つまりファンドオブファンドとして、ヘッジファンドがあげられます。
日本が金融リテラシー(知識)において後発国といわれる由縁のひとつに、日本発のファンド会社で、世界に名をはせるような運用会社がいないことがいえます。
世界各国のインデックスや債権、株に分散しながらグローバルな運用手法をとれるメイドインジャパンの資産運用会社は存在しません。
繰り返しになりますが、投資信託をすすめる大手銀行や証券会社は販売員に徹するだけであり、実際その資金を運用するのは米国を中心とした資産運用会社となります。
日本の資金は日本人のプロファンドマネージャーの手により運用されるべきだと筆者は考えますが、理想家すぎるでしょうか。
それでは運用をまかされるヘッジファンドについても触れてみましょう。
ヘッジファンドとは端的に言うと、株や債券はもとより、東証TOPIXや日経225先物やスワップ金利等、金融派生商品を活用した様々な手法で運用するファンドのことをいいます。