投資信託のランキングで純資産を確認する意味とは

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投資信託のランキングを見て、買い付け銘柄を決めていこうとすることは、あまり時間をかけて銘柄研究のできない個人投資家にとって、正しいアプローチ方法の一つです。

投資信託ランキングは、人気投票のように何もリスクのないランキングとは違い、集まった資金は、全て投資家に取って大切な資金です。

各投資家が真剣に悩んで出した答えである投資信託ランキングは一定の信頼をおけると考えるべきでしょう。

しかし、買う人がいる一方で売る人もいるのが投資信託ランキングを考える上で、他の売り上げランキング等を見る場合とは大きく違ったところです。

そこで、投資信託の純資産をみる必要が出てきます。
投資信託の純資産とは、その投資信託の全ての財産の合計のことです。

つまり、運用状況によっても上下しますし、買い付けによって流入する資金や売り付けによって流出する資金の全てを計算されるのが純資産という指標ですので、これをチェックすることで買ってはいけない投資信託を炙りだすことができます。

通常投資信託は、基準価格が上がると、財産の合計を表す純資産も上昇します。
運用成績が上がっているからこそ、投資信託全体の財産も増えるので当然のことのように思うかもしれませんが、稀に基準価格が上がっているのに純資産が減っていっている投資信託をみつけます。

運用に成果が出ているのに純資産が減る理由は、既存の保有者がどんどん売っていることを表しています。このような投資信託を評価する際は気を付けましょう。

普通、運用成績が上がってきている投資信託は、全体の動きとして評価が高まり、資金はその投資信託へ集まっていきます。それなのに資金流入より、資金流失が多いということは何か問題を抱えていることが想定されます。

まずは、じっくりその理由を探って下さい。多くの場合は、買い付けを見送る内容を確認できるはずです。

純資産が減っていっている投資信託は、もう一つ大きな問題を抱えます。

それは、解約に対する資金を用意し続けなければならないことで、さらなる運用成績の悪化が懸念されることです。
資金流入の方が大きければ、解約が出ても上手く運用していくことが可能ですが、解約者に支払わないといけない資金の方が大きい場合は、組み入れ銘柄を売却しながら支払わないといけません。

つまり売る必要のない組み入れ銘柄も解約者のために売却を余儀なくされる場合が出てくるということです。

この説明はあくまで大きな資金流失状態に陥った場合を指しており、多くの場合ではそれほどの影響を与えないのですが、純資産をしっかりチェックしておけば、そのような状態になる可能性が高い投資信託を買い付ける可能性を小さくできます。

こういった理由からも投資信託の純資産を確認する意味は大きいと言えます。